メックはすでに同人がオフィシャルだ(泣)
戦場を駆ける鋼鉄の四肢を持つ巨人。 バトルメックの出現により戦争の形態は一変した。 運用の柔軟性に富んだバトルメックが戦場の王者として君臨する世界。 だが、人は今も昔も争いの歴史を重ねるだけである。 この話の舞台は恒星連邦と呼ばれる国家の国境線に存在するクラノス星系。 国境線という地理的要因は、常に敵対国との最前線である事を意味している。 星系の所有者である恒星連邦と虎視眈々と隙を狙うドラコ連合。 恐るべき竜の帝国は、引かぬ・怯まぬ・顧みぬの迷惑な軍事大国。 対する恒星連邦は、中央集権型国家で辺境や外延部への対応が鈍い道楽国家。 双方の姿勢が、そのまま最前線の戦力差という形で顕著な戦場。 数倍もの戦力差を前に勝敗は呆気なく決まるものかと思われた。 だが、それは見当違いの長期戦へと引きずり込まれる罠であった。 運命を甘んじて受け入れる事を拒否した者達による大逆襲。 初戦に大敗した残存正規軍を吸収した傭兵というイレギュラーな存在。 物量戦を引っくり返すような珍妙奇天烈な戦法。 官民一体型の地獄の反撃は竜の帝国に血反吐を吐かせるのには充分だった。 その反撃の中心的存在だったのが独立遊撃戦闘団「狼小隊」と呼ばれる傭兵達。 戦力差など物ともせずに不退転の決意でこの侵略に対抗した。 命がけの戦いを続けた彼らを戦闘狂の集団と呼ぶ者達もいた。 地位や名誉、報奨金目当ての連中だと罵る者もいた。 真実はこれらの物語を見れば解るであろう。 護るべき者の為になら命を賭けてでも戦い抜く信念。 敵ですら受け入れてしまうほどの度量。 常識を無視しまくった破天荒な戦術。 正規軍すらも上回る補給・整備態勢の確立。 各兵科一体となった徹底した相互支援。 組織というよりは、家族としての色が強い奇特な集団。 彼らにとって何気ない日常こそが最高の報酬だった。 その日常を手に入れるには自分達の星を守り抜く事が必要だった。 その純粋な願いに竜の帝国は何度も地に屈する事となる。 だが、竜の帝国は諦めない。 自分達こそが至上の存在であり、その意思は絶対であると信じているからだ。 ゆえに戦いは終り無く続く。 人が人であろうとし続ける限り・・・。 |